PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

TRPG論壇で「批評」にできること・すべきこと

現在携帯からしか
ネットにアクセスできない状況なので、
トラックバックとかなしで
検索で偶然発見されるのを
祈る状態になっていることを
お詫びします。

また、TRPG論壇についてのアクセスも
限定的にしかできず、
理解が浅いこともお詫びします。

さらに、私自身も門外漢なので、
数々の間違いがあるはずです。

それでも、「TRPG批評」というムーヴメントがブームになって、
現代思想の入門書だけ読んで
即席で書いているブログに
我慢ならなくなったので書きます。
すいません。
専門家のご批判をお待ちします。

■使うべき理論

印象批評もいいけれど、
それでは論者の主観性を免れないし、
ゲームデザイナーやGMの生い立ちを
ひたすら調査するという不毛に陥るので、
ここは理論による批評をすべきなんだと思う。

「ポストモダン思想」などと呼ばれる理論も
もちろん使えるけれど、
これらの思想が世界大戦による
西欧の理性崇拝への反省から
出発していることを考えれば、
理性が暴走しても
戦争を起こすなどの可能性がほぼない遊びなので、
ドイツ観念論などに先祖還りしても
問題ない気がする。
そして、そうしなければ
「これが良いTRPGプレイだ」
という断定は難しいと思う。

ただどちらにしろ、理論を使った批評は、
印象批評と違って、理論を知らない人には
理解不能で役に立たないことを
付け加えておく。

学問がスクールの語源「スコラ(暇)」を
潰すものてして生まれたのだから、
それも問題ないだろう。

■研究対象

●TRPGそのものについて

TRPGとはなんなのか、
なぜ面白いと感じるのか、
その遊びでは何が起こっているのか、
GMとプレイヤーという役割分担の意味や
そこで働く権力の諸関係の分析、
TRPGを取り巻く社会(例・サークルについてやメンバーの性差)の分析、
それらを含めた上でのTRPG史の樹立

この研究に有望な理論は、
精神分析学、社会学、カルチュラル・スタディーズ、
フェミニズム、構造主義、ポスト構造主義、
文化人類学や民俗学、各種哲学などだと思う。

●大衆文化批判への批判

フランクフルト学派の大衆文化批判への批判。
これは他の分野の大衆文化での例を参照すれば
比較的容易だと思う。

●ゲームプレイの局面の分析

プロップの『昔話の形態学』のように、
ゲームプレイで起こりうるすべての局面を
類型化して30ぐらいの要素に整理する。

これはできればビデオで、
少なくとも録音でセッションのデータを集め、
100〜1000サンプル程度から解析する。
最も大変な分野だと思う。

そののち、

●どの局面が面白いとされるのか、どのような局面の繋ぎ方だと面白いとされるのかの分析

これは最も役に立つ研究であると同時に、
必ず頓挫する研究でもあると思う。

デリダによってテクストの解釈には
正解がないことが証明されてしまったから。
(この辺、詳しい方の批判お待ちします)

できるのは、現代という時代的コンテクストでは
どれが面白いとされる割合が高いのか、
ということぐらいだろう。
性差や性格類型によっても違いが出るだろう。
大規模な統計処理をするしかない。
理系研究者の出番だ。

●局面の変化がどのように起こるかの研究

ドゥルーズのミクロ政治学などの理論が有望。

●各ルールブックの解析

ルールの解析や世界観の解析、
それらのよって立つ価値観(あるいは偏見)の研究や批判、
各ルールブック毎の社会的・時代的背景の研究、
ルールブックのTRPG史の樹立。
比較的容易に研究できる分野。

■結び

他にもあると思いますので、
皆さんのご批判をお待ちします。

そして、これで「面白いセッション」の
理論的研究が非常に難しいことだと
理解してもらえたと思います。

しかも、なんらかの類型化や統計処理を
行わなければ、従来の神秘主義的な
マスタリング論から一歩も出ることができないんです。

ほぼ間違いなく、局面の研究は頓挫するでしょう。

| 雑記 | 14:58 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT

おっしゃる通りですね

 至極まっとうなことをおっしゃっていると思います。
 ブロガーさんの多くは、そんな労力を払うのが嫌で、思ったことをただ脊髄反射的な書いているだけではないかと思います。
 本当にその労力を払われて研究されるのでしたら、凄いことですね。

 例外的に、TRPGの同人誌の動向については、データーを集めて分析しているサークルがいくつかあります。すぐにURLが出てきたのは↓
 http://www.geocities.co.jp/corsesca_obs/comirepo_obs/comirepo_main.html
 少し文脈からは外れてしまうかも知れませんが、ご参考までに。

| ニシカゼ | 2009/01/15 00:01 | URL | ≫ EDIT

ご賛同ありがとうございます。

ご紹介のURLを拝見したところ、

(携帯からしかアクセスできない状況なので、
冒頭しか読むことができませんでしたが)

大変な労作で素晴らしい研究だということが
わかりました。

目次を読む限りでは、
データの正当性についての考察もあって、
本当にすごいですね。

あえて研究ジャンルをレッテル貼りするなら、
計量社会学になるんですかね。



それから、上記エントリを書いた時点で
気付かなかった点の補足をします。

ドイツ観念論で研究すると、
定言命法に従ってホロコーストが行われたように、
定言命法に従って悪いプレイをする人が
現れるかもしれないこと。

研究分野として、
オンラインセッションの研究など
情報社会学に類するもの、
将来のTRPGはこうなる、あるいはこうなるべき、
といった未来学的研究、
小説や映画で面白いとされる物語と
TRPGでのとの差異の研究、
そして、もはや批評の域を出てしまいますが、
TRPGについての分析・批評に有用な理論の構築、
とかですか。


あとは、TRPGの発展に「批評」が必要だ、
という論法に対しては、
単に「面白かった」「つまらなかった」「星何点」
と述べるのも、
裁断批評といって、一種の原始的な批評行為であることを
指摘しておきます。
この手のものは昔からありましたよね。



そして、私は専門家でもないし
大きな労力を払ってまで
TRPGについて研究するつもりはありません。

以上です。

| 管理人 | 2009/01/15 12:37 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

PREV | PAGE-SELECT | NEXT